指導歴23年のベテラン塾講師が教える失敗しない中学受験 vol.18
公立中高一貫校受検のすすめ ③
こんにちは。のび太です。
前回、桜修館中等教育学校
に合格した生徒の話をしました。
適性検査Ⅰの作文が苦手であり
ながらなぜ合格できたのか…
今回は「作文が書けない生徒」
が書けるようになる方法をお伝
えします。
ここでいう「作文が書けない生
徒」とは「書く気持ちはあるの
に書けない生徒」です。
桜修館合格の彼の場合、受検直
前には中3レベルの文検5級に
合格しています。
ですから、書けない生徒では
ありませんでした。
いわば「食わず嫌い」ならぬ「書かず嫌い」
つまり書けるのに書くコツを知らな
かっただけなのです。
こんな生徒はたくさんいます。誰でも
慣れていないことは出来ない
と思い込んでいるのです。
作文が書けない生徒の多くはこの
「食わず嫌い」ならぬ
「書かず嫌い」です。
小学校でも作文を書く機会は
それほど多くはありません。
遠足後の感想文や休暇期間中
の課題としての読書感想文な
ど機会は限られています。
適性検査の与えられた文章を読み
自分の意見を述べる形式に慣れて
いないのです。
慣れていないのであれば、
たくさん書いて慣れれば
よいのです。
新しいことを習得する場合には、
時間を決めて強制的にやる
ことがまず必要です。
それを継続して繰り返すうち
に次第にコツが掴めてきます。
ただ、それに小学生が取り組む
場合、強制的に継続させるには
親の誘導と管理が必要です。
そして、お子さまが書いたものに対して
どこを直せばよいのか
アドバイスしてあげましょう。
「書かず嫌い」を克服するため
の書く作業と並行して必要になる
のは「語彙力」の養成です。
国語の学習で出てくる漢字、
ことわざ、慣用句、四字熟語
などの習得が大切です。
それら「言葉の知識」を習得して
使いこなせないと、中身のある文章
が書けません。
3つ目に必要なのは、
「文法的に正しい文」
を書くことのできる力です。
主語と述語にねじれが生じ
ていたり、副詞の呼応が出来て
いなかったりしてはダメなのです。
「私の特技は、韓国語を話します」
「彼の意見は少しもおかしい」
などは変ですよね。
また、「助詞を正しく使うこと」
です。「て・に・を・は」などの助詞が適切
に使えていません。
「その曲を耳を傾ける」
はおかしいですよね。
4つ目は
「話し言葉ではなく書き言葉で」
書くことです。
小学生がよく使うのは「なので」
という語。文章語の「ですから」
を使った方が良いですね。
5つ目は、
「設問の条件にしたがって書く」
ということです。
「400字~500字で」とか
「段落を2つに分けて」などの条件
が4つ位つく場合もあります。
これらの
条件にしたがわないと0点
になる場合も多いので注意しましょう。
6つ目は
「時間内に仕上げる訓練」
をすることです。
適性検査の作文は原則45分
で仕上げます。時間配分を考え、手際よ
く書き上げる練習をしましょう。
さて、お子さまはこれらのポイ
ントのうちどれが出来てどれが
出来ないと思いますか?
よく考えてみて下さい。
次回は、どんな手順で作文練習
を進めていけばよいのかについ
てお話します。
最後までお読み頂きありがとう
ございました。
今日一日があなたにとって素敵
な一日となりますように。