ohnobita’s blog

中学受験についての現役塾講師からのアドバイスです。

指導歴23年のベテラン塾講師が教える失敗しない中学受験 vol.10

こんにちは。のび太です。

 

 前回、中学受験で失敗しないコツ”9つ目は、

良い生活習慣を身につけること  

だとお伝えしました。

 

 今回はお子さまの勉強を進める

上での工夫についてお話します。

 

中学受験で失敗しないコツ”10個目は、

いろいろな学習体験をさせること   です。

 

今回はいわゆる「勉強合宿」に

参加した2名の生徒の実例を紹

介します。

 

これを知ることであなたのお子

さまに対する勉強のさせ方が

大きく変わるかも知れません。

 

 

こんな生徒がいました。算数

は得意で国語が苦手。普段は

個別指導で私が国語担当です。

 

彼はちょっと小生意気で「俺の

国語の点が低いのはお前のせ

。もっと良い授業をやれ!

 

 

などど、冗談まじりに言ってくる

ような生徒でした。

 

その彼が塾の勉強合宿に参加

しました。小6受験生が1週間

毎日10時間勉強する合宿です。

 

 

こちらは30名弱のクラスで小6

受験生が一緒に勉強する形式

です。僕も国語を担当しました。

 

初めて顔を合わせる生徒たちが

ちょっと緊張した雰囲気で授業

スタートしました。

 

2日、3日と授業は進みますが

皆教師の指示にしたがい黙々

勉強が進行します。

 

彼の様子をみると、緊張してい

るのか頬のあたりがこわばって

普段とは違う面持ちです。

 

 

周りには教師に向かって暴言を

吐く生徒はひとりもいません

 

合宿が終了し、普段の授業がス

タート。そこには全く暴言

かなくなった彼がいました

 

 

国語の点が低いのは、教師の

せいではなく、自分の勉強不足

が原因だと気づいたのです。

 

それから彼は真面目に勉強する

ようになり、国語の点数も徐々に

上がり志望校に合格できました。

 

理屈で説明しても全く納得しな

い生徒も、自分と同じ年齢の生

徒をみて色々と気づくのです。

 

子どもが自分で気づくという事

が重要で、そういう環境に置い

てあげる事が大切なのです。

 

 

 

中3受験生ですが、こんな生徒

もいました。

 

 

彼女普段は個別形式で受講

し、人見知りで友達を作れない

タイプで、偏差値は60弱

 

でも、受験に備え夏の勉強合宿

に参加することになりました。

 

合宿前日の夜10時、僕に1本

の電話が入ります。彼女のお母

様からでした。

 

 

「本人が明日の合宿には行かない

と言っています。どうしましょう

」という内容です。

 

よく聞いてみると、知らない生徒

と同じ部屋に泊まるのはイヤだと

いう理由です。

 

しかたなく私は部屋割り担当の

先生と相談し、荷物部屋だった

を一人部屋にしてもらい引率

 

行ってくれたのは良いのですが

初日から問題児到着するなり

気分が悪いと言って静養室へ。

 

 

その後、1週間の授業はすべて

欠席静養室で栄養ドリンクを飲

んで休養しているだけでした。

 

私は、これは大失敗だと思

いました。参加費を払って全く

勉強していないのですから。

 

戻ったらお母様にどう説明しよう

かと頭を悩ませました。

 

しかし、この生徒が合宿終了後

参加者の中で一番成績がUP

たのです。 なぜでしょう?

 

その後、お母様から電話があり

ました。苦情の電話だと思いビク

ビクしていましたが違いました

 

合宿から帰った後、娘が睡眠時間

も削って物凄い勢いで勉強している

大丈夫だろうかとの相談です。

 

 

どうも合宿の静養室でお世話係を

担当した卒塾生(中大附属高校に

通う女子生徒)の影響のようでした。

 

授業は受けずに静養室でそれらの

先輩たちと話をする時間が一番長

く、そこで刺激を受けたようです。

 

帰宅後、母親に「自分も中央大学

附属高校に入りたい」といって

猛勉強が始まったのです。

 

彼女の成績からすると合格するには

偏差値を10程度上げなければ

なりません

 

お母様には「可能性はあるとは

思うので、少し様子を見たらい

かがでしょう」とお答えしました。

 

結局彼女は、8月に合宿から戻り

9月末までに中3の学習内容を全

て終わらせました

 

 

そして9月末のテストで何と偏差

10も上がったのです。

 

これには私も驚きました合宿前

も合宿後も大失敗だと思っていた

生徒が大逆転を果たしたのです。

 

色々な学習体験をさせること

により子どもは親も教師も全く予想しない

所で転機を掴んだりするのです。

 

 

彼女は、合宿に参加していなけれ

先輩からの刺激を受ける機会も

なかったわけですから。

 

 

あなたはお子さまを、普段とは違

った環境に置いてあげたことはあ

りますか?

 

 

次回もお子さまの勉強を進める

上での工夫についてお話します。

 

最後までお読み頂きありがとう

ございました。

 

今日一日があなたにとって素敵

な一日となりますように。